数学B|数列
等比数列
同じ数を掛け続ける並びを、倍々に増える場面から第n項の式へつなぎ、和の公式を「ずらして引く」図で作ります。
等差数列が“何回足したか”なら、等比数列は“何回掛けたか”。まずは具体的な増え方を追いかけよう。
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1. まず、毎回同じ倍率で増える場面を見る
ある植物の芽が、1日目に3個あり、1日ごとに2倍になるとします。
1日目3
2日目6
3日目12
4日目24
5日目48
できた数列は 3, 6, 12, 24, 48, …です。隣の項へ進むたびに2倍。このように、前の項へ毎回同じ数を掛けてできる数列を等比数列といいます。
| 名前 | この例 | 意味 |
|---|---|---|
| 初項 a₁ | 3 | 最初の項 |
| 公比 r | 2 | 毎回掛ける一定の数 |
| 第n項 aₙ | まだ不明 | n番目の項 |
2. 第n項の式を、掛けた回数から作る
第1項の3から、2を何回掛けたかを書きます。
第1項:3
第2項:3×2
第3項:3×2×2=3×2²
第4項:3×2×2×2=3×2³
第5項:3×2⁴=48
第n項へ行くまでに2を掛ける回数はn−1回です。
第n項 = 3×2ⁿ⁻¹
3を一般的な初項a₁、2を公比rへ置き換えると、一般項ができます。
aₙ=a₁rⁿ⁻¹
第n項 = 最初の数 ×(毎回掛ける数)n−1
3. 例題:第6項を求める
初項4、公比2の等比数列 4, 8, 16, 32, …の第6項を求めます。
- a₁=4、r=2、n=6を確認する。
- a₆=4×2⁶⁻¹
- =4×2⁵=4×32=128
4を出発点に、2を5回掛けた結果です。
4. 和を、ブロックの大きさで見る
まず 1+2+4+8+16を考えます。前の数を全部合わせた量より、次の数が1だけ大きくなっています。
公比2、初項1の特別な例では見た目で分かります。一般の場合にも使えるよう、次は数列全体をr倍して、項を1つ分ずらします。
5. 和をr倍して、同じ項を消す
初項a、公比rの最初のn項の和をSとします。
Saarar²…arⁿ⁻²arⁿ⁻¹
rS—arar²…arⁿ⁻²arⁿ
rSからSを引くと、途中にある同じ項がすべて消え、最後のarⁿと最初のaだけが残ります。
rS−S=arⁿ−a
(r−1)S=a(rⁿ−1)
r−1で割って、和の公式になります。
Sₙ=a₁(rⁿ−1)/(r−1) (r≠1)
同じ式を a₁(1−rⁿ)/(1−r) と書くこともあります。
6. 例題:初項から第6項までの和
初項4、公比2の等比数列の初項から第6項までを足します。
S₆=4×(2⁶−1)/(2−1)
=4×(64−1)=4×63=252
実際に 4+8+16+32+64+128を足しても252です。
7. 公比によって見た目は変わる
r>1
2, 6, 18, …
大きさが増える
2, 6, 18, …
大きさが増える
0<r<1
8, 4, 2, …
0へ近づく
8, 4, 2, …
0へ近づく
r<0
2, −6, 18, …
符号が交互
2, −6, 18, …
符号が交互
r=1なら、すべての項がa₁です。この場合、公式は分母が0になるので使わず、Sₙ=na₁と考えます。
8. 確認問題
5, 15, 45, 135, …の公比と第7項を求める。- 初項3、公比2の等比数列の初項から第8項までの和を求める。
16, 8, 4, 2, …の第6項を求める。
答えと考え方を確認する
1:公比は3。a₇=5×3⁶=3645。
2:S₈=3×(2⁸−1)/(2−1)=3×255=765。
3:公比は1/2。a₆=16×(1/2)⁵=1/2。