数学II|指数・対数

対数入門

対数 log は、指数を逆向きにたずねる記号です。「何乗すればこの数になるか」を表します。

logはむずかしい新記号ではなく、指数への質問なんだよ。「何乗?」と読んでみよう。
✦✦クリーム色のニット姿で対数を説明する若い先生

1. logの定義

logₐ M=p ⇔ aᵖ=M

条件:a>0、a≠1、M>0

対数の形指数の形
log₂8=32³=8
log₃(1/9)=−23⁻²=1/9
log₁₀1=010⁰=1

「底」はa、「真数」はMです。真数Mは必ず正でなければなりません。これは、正の底を何乗しても結果が正になるためです。

2. 計算法則はなぜ成り立つのか

対数の法則は、指数法則をlogの言葉に言い換えたものです。

logₐ(MN)=logₐM+logₐN
logₐ(M/N)=logₐM−logₐN
logₐ(Mᵏ)=k logₐM

積が和になる理由

logₐM=p、logₐN=q と置くと、M=aᵖ、N=aᑫです。したがって MN=aᵖ×aᑫ=aᵖ⁺ᑫ。よって logₐ(MN)=p+q=logₐM+logₐN です。

商の法則も aᵖ÷aᑫ=aᵖ⁻ᑫ、累乗の法則も (aᵖ)ᵏ=aᵖᵏ という指数法則から出てきます。

3. 例題

log₂(x−1)+log₂(x−3)=3

まず真数条件:x−1>0 かつ x−3>0、よって x>3。
積の法則から log₂{(x−1)(x−3)}=3。
定義に戻して (x−1)(x−3)=2³=8。
x²−4x+3=8
x²−4x−5=0
(x−5)(x+1)=0
x=5 または x=−1。
真数条件 x>3 を満たすのは x=5だけ。

答案では、二次方程式から得られた候補を両方書き、その後で真数条件を満たさない値を除きます。先に片方だけを選ぶより、解を落としたのではないことが明確になります。

4. 真数条件を最初に書く理由

途中で二次方程式などへ変形すると、logの中に入れられない値まで解として出ることがあります。式変形で得た候補を、最後に元の世界の条件で選別する必要があります。

この例題で得た x=−1を元の式へ入れると、log₂(−2)やlog₂(−4)が現れ、実数の範囲では定義できません。

5. logは何に使うのか

たとえば 2ˣ=10 のように指数xが未知数のとき、x=log₂10 と表せます。これが対数の中心的な役割です。

6. 確認問題

  1. log₃81 を求める。
  2. log₂(x−2)+log₂(x−5)=3 を解く。真数条件も書く。
答えを確認する1:4。 2:真数条件x>5。(x−2)(x−5)=8よりx²−7x+2=0、したがって x=(7+√41)/2(もう一方は真数条件を満たさない)。