数学I|集合と命題

集合入門

集合とは、「何が入っているかが明確に決まるものの集まり」です。中に入る一つ一つを要素と呼びます。

補集合は「誰の外側?」が大事! Aの補集合なら、BではなくAだけを見て考えようね。
✦✦クリーム色のニット姿で集合を説明する若い先生

1. 基本の書き方

A={2, 4, 6} のように、要素を波かっこで囲みます。

記号読み方・意味例
∈「…は集合の要素である」2 ∈ A
∉「…は集合の要素ではない」3 ∉ A
⊂「…は…の部分集合」{2,4} ⊂ A
∅要素が一つもない空集合A ∩ {1,3}=∅

2. 全体集合とベン図

今考えるすべての要素を集めたものを全体集合 Uと呼びます。長方形をU、その中の円を集合A、Bとして図示したものがベン図です。

UABAだけ共通Bだけ

3. 共通部分・和集合・補集合

A ∩ B(共通部分):AにもBにも入る要素。「かつ」と考える。

A ∪ B(和集合):AまたはBの少なくとも一方に入る要素。共通要素は1回だけ書く。

Aの補集合:全体集合Uの中で、Aに入らない要素。

「または」は数学では通常、両方に当てはまる場合も含みます。そのため A∪B には中央の共通部分も入ります。

4. 例題

U={1, 2, …, 12}。Aは2の倍数、Bは12の約数です。

A={2, 4, 6, 8, 10, 12}
B={1, 2, 3, 4, 6, 12}

A∩B={2, 4, 6, 12}
A∪B={1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12}
Aの補集合={1, 3, 5, 7, 9, 11}

12の約数には1と4も含まれます。約数は「12を割り切れる正の整数」を1から順に確かめると、抜けを防げます。なお、Aの補集合は「UからAを取り除く」ので、Bとは無関係に求めます。

5. ド・モルガンの法則

少し先の内容ですが、確率でもよく使います。

「AまたはB」の補集合 =「Aでない、かつ、Bでない」

「AかつB」の補集合 =「Aでない、または、Bでない」

たとえば「少なくとも一方が当たり」の反対は、「両方とも外れ」です。

6. 確認問題

U={1,2,…,10}、A={2,4,6,8,10}、B={2,3,5,7} のとき、A∩B、A∪B、Bの補集合を求めてください。

答えを確認するA∩B={2}、A∪B={2,3,4,5,6,7,8,10}、Bの補集合={1,4,6,8,9,10}。